Giffardとは
Our Story
すべては1885年の暑い夏に始まった
19世紀後半、日本が明治時代を迎え国を挙げての近代化に向かっていた頃、フランスではロマン主義の文化が花開き、産業革命の進展と共に自然科学が目覚ましく発展していました。
1885年、「レ・ミゼラブル」を書いた文豪ヴィクトル・ユーゴーがパリで死去し、国葬によって葬られました。プジョー社が、自転車を開発し、量産体制に入ったのもこの頃でした。
しかし、なんといっても特筆すべきは1885年のフランスの夏が大変暑かったという事。パリのカフェのテラスではあまりの暑さに、涼を求める人たちが集っていました。
そしてアンジェでも…
その頃、アンジェの薬剤師エミール・ジファールは、植物と、植物が持つ消化作用に強い関心を持っていました。
中でも注目していたのが香り高いミッチャムという種類のイギリス原産のミントでした。
町の中心地のエミールの薬局の前にはル・グラン・ホテルがありました。
ある日、ホテルの支配人がエミールにこう話しかけます。
「お客さんたちが大変暑がっている。なにか出来ないだろうか」…
5世代に渡って継承されつづける
ノウハウ
1885 初代エミール・ジファールがアンジェでミント・パスティーユの発売
1895 食前酒を開発ーパルフェ・トリプル・セック、アニス、ギニョレット(さくらんぼリキュール)
1900 シロップの開発・販売開始
1972 アンジェ郊外のアヴリイエへ移転
2002 プレミアムリキュールの発売開始
2017 シロップ専用の工場の完成。
アヴリイエはリキュール専門工場に
そこでエミールはミントを使ったリキュール、ミント・パスティーユを開発。
その洗練されたクリアでフレッシュなテイストは瞬く間に評判となり、早速ル・グラン・ホテルで採用され、その後町中の有名カフェでも提供されるようになったのです。
カフェのテラスのテーブルではミント・パスティーユと氷、または炭酸水が並ぶ風景がどこでも見られるようになりました。
ある夜、エミールは妻のビクトワールへこう語りました。「薬局を閉めて、蒸留所を作ろうと思うんだ」・・・
こうしてリキュールとシロップのパイオニア、ジファールが誕生したのです。
Today
フランス アンジェから世界に向けて
アンジェはフランスのアンジュ―地方にある、パリから南西に300キロほどの自然豊かな町。有名な古城が点在するロワール渓谷の西に位置し、町には中世の面影が残ります。
農業、特にフルーツの生産が盛んで、周囲には果樹園・ブドウ畑が広がっています。
ワイン生産も有名で、アンジュ―・ワインはフランス第3位の生産量を誇り、AOC(フランス産地呼称制度)のワインが30種も認定されています。
ローカルであることを大切にしているGiffard。世界中に製品を輸出している現在も、他国に生産拠点を移すことなく、130年以上前からずっとこの地でリキュールとシロップを作り続けています。
メイド・イン・フランスであることは高品質の証であり、Giffardの誇りなのです。
2017年には、本社から10分ほどの場所に、新しくシロップの製造拠点としてSaint-Leger-des-boisの工場が誕生しました。アンジェ出身の著名な建築家・フレデリック・ロランの設計によるもので、自然へのリスペクトと環境との調和をテーマにしています。
Tomorrow
地球にやさしく、人に寄り添うサステイナブルな取り組み
より良い未来のために、Giffardは持続可能な商品づくりを心掛け、さまざまな取り組みをしています。
果実やナッツ、花やハーブなどの植物なくしては、リキュールもシロップも生まれません。Giffardにとって、自然はインスピレーションと創造の源ですから、エシカルなアプローチは当然のこと。可能な限り地元の資源を活用し、同じ志を持つ農家と継続的に契約することで、持続可能な原材料調達に努めています。
その一環として、地元農家が設立した「Association SOLENAT(SOLENAT協会)」に賛同し、生垣の植栽や維持、受粉を媒介するミツバチの保護などに資金援助を行っています。
また、パッケージのガラス瓶に再生ガラスを70%使用することでCO2の削減に努めるほか、2017年に新設されたシロップ工場は断熱強化、工程水と雨水の再利用、自然光に応じた調光機能付きLED照明を採用と、環境負担を考慮したエコファクトリーを実現。
さらに、省エネの観点から、電気使用量の15%を太陽光パネルでまかなっています。
Giffardは世界85カ国でリキュールやシロップを販売していますが、その中には、飲み水の手軽に入手できない国もあります。そうした国々に対して、飲料水提供の活動を行っているNGO「1001 Fontaines(1001の給水所)」をGiffardは支援し、「Water in school(学校に水を)」プログラムを通じて、毎日2万人の子どもたちに飲料水を提供しています。
Giffardは創業当初から、生産農家や従業員、お客様など、関わるすべての人々へのリスペクトと、環境への配慮を最優先してきました。国連がSDGs(持続可能な開発目標)を掲げる以前から、SDGsのエスプリを尊重し、その姿勢が、Giffard を130年以上にわたり世界中で愛されるブランドたらしめているのです。